ウーロン茶が気ままに楽曲を語る

私の興味のある楽曲について、思うことを自由に書いていきます。

麻倉もも「Good Job!」のコード進行などを語る

記念すべき初めての曲ということで、今までも散々触れてきたような曲にしようと思っていたのですが、語りやすそうでかつ好きなタイプの曲が本日発売のアルバムにありましたので、こちらの曲を語りたいと思います。

 

Good Job! / 麻倉もも

作曲:大塚英光 作詞:谷口尚久 編曲:森慎太郎

 

 

1stライブを今月と来月に控える麻倉ももさんの記念すべき1stアルバムから、1曲目に収録されている表題曲「Good Job!」を本記事では取り上げます。

 

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概要

上でも述べたように、本日2018年10月3日発売の麻倉もも1stアルバム「Peachy!」の表題曲です。また、このアルバムを引っ提げて1stワンマンライブが10月と11月に舞浜アンフィシアターで行われます。残念ながら私はチケット情報を掴むのが遅れてしまいライブには参加することはできません。

 

曲のキーはGです。特に転調はありません。

麻倉ももさんらしい元気な曲調で、大変わかりやすい楽曲だと思います(だからこそ発売日当日に記事を書けているという側面があります)。ライブで絶対に聞きたい1曲であることは間違いないでしょう。

 

歌いだし

G|D/F#|Em|Dm7 G|C|G/B|Cm|D|

歌いだしはサビから入ります。

アニソン*1に典型的なベースが下降していく形のカノン進行から入り、最近個人的に流行っている気がする4小節目のDm7-G*2を挟んで再びカノンへ。7小節目はAm(7)ではなくベース音からCmととりましたが、これはAm7-5を意識しているとも考えられますし、Cm自体もCの代用などで使われることはありますからどちらの解釈でもよいでしょう。個人的には前者の方がしっくりきます。

 

イントロ

G|D/F#|Em|Dm7 G|C D/C|Bm B7/D# E|Am|D|

 

こちらも典型的なカノン進行からのスタート。5,6小節目に王道進行(系)の進行を持ってくるのもアニソンでは頻出。6小節目はコードとしてどうとるか若干悩みどころ。2拍目裏のベースがD#の音を鳴らしておりB7を挟んでいるとしましたが、実際のところBm-Eでしょう。同じようなことが7小節目でも起こっているけれど、こちらはAmしかとっていませんが・・・

 

Aメロ

G|D/F#|Em|D|C|Bm Em|A|D|

G|F#m7-5 B7|Em|Dm7 G|C D/C|Bm Em|Am D|G|

 頭8小節は語ることがないくらい典型的なカノン進行のAメロ。

後半は2小節目でやや変化。カノン進行の変化としてよく見られる進行の一つです。後はここまでに出てきたちょい変更をくっつけたような感じ。

メロディーも極めて平凡であり曲としては特に語ることはありませんが、コード進行とあわせてこれは「テンプレ故の安心感」とでも言うものでしょう。聞く側としても安心して歌に集中できるとともに、歌う側としても歌とともにライブパフォーマンス等に集中できることでしょう。何も悪いことはなく、むしろ私は良いことだと思っています。現代のライブを行うような声優には、持論ではありますがこういう曲が必須です。

 

Bメロ

Em|B/D#|G/D|C#m7-5|C|A/C#|D|D|D|

これも典型的なEmからルートが半音クリシェで下がってくるパターンのうちの1つ。5小節目からは逆に半音上昇でDへと向かいます。

8小節+1小節で力をためてサビへ。

 

サビ

G|D/F#|Em|D|C|G/B|A|D|
G|F#m7-5 B7|Em|Dm7 G|C|G/B|Cm|D|

ここまで来れば進行について解説する必要はないでしょう。今まで出てきたものばかりです。この曲は全体を通して、典型的なカノン進行・王道進行を基盤に少しずつ味付けしておく程度にとどめてあるようです。Aメロの項でも述べましたが、これは当然意図的に行われているものでしょう。

 

間奏~2番サビ

間奏はイントロ、2番は1番のそれぞれと進行は同じです。

メロディーや編曲についても特に変わった点はないはずです。

 

間奏②

ここはコードというほどコードという感じではないので割愛します。

アニソンの間奏といえばギターソロというイメージがあるような気がしますが、この曲ではそうではありません。とはいっても、キメとギターが呼応するような感じになっており、そこそこ見られる形でしょう。

 

Cメロ*3

|C D|G Em|C D|G|C D|B/D# Em|Cm|A/C#|

D|D|D|D|

 Cメロということでコードも趣が変わります。と言っても大きく変わるわけはなく、主要コードを並べているだけです。IV-V-I(-VIm)はその最も基本的な並べ方と言っても過言ではないでしょう。5,6小節目は典型的な王道系の進行。そしてこの曲では何度目かの登場のCm-A/C#-Dです。

話が変わりますが、Cメロの歌詞は一番「麻倉ももらしさ」が出ているように感じます。作詞家の方がそれをイメージしたのか、あるいは麻倉ももさん本人からの要望なのか、経緯はわからないわけですが間違いなく意識されていることでしょう。最後の「すくってあげる」はあれでオッケー出たんですね。「る」をどのタイミングで発するか、とても難しいように思います。

 

ラスサビ

コード進行はサビと同じです。

頭の2小節はラスサビらしいキメが入ります。普通に落ちサビ*4でもよいかと思いましたが、Cメロから歌いっぱなしになりますし、曲の長さとしてもこれくらいが適当なのでしょう。

 

アウトロ

 進行はイントロと同じ。歌が多少重なります。

ここまで見事にすべて典型的と言えるでしょう。

 

 

まとめ

今回は麻倉もも「Good Job!」を取り上げました。

曲としては典型的ですが、それはまた必須なナンバーであることも意味しています。今後の麻倉ももさんを代表する1曲となることでしょう。

 

 

次回更新予定

 次回は同アルバムより「Run for you」を予定していますが、あくまで予定です。

日時等は未定です。

→更新しました。ぜひこちらもご覧ください。

wooooolong-tea.hatenablog.com

 

 

 

更新履歴

2018/10/3 記事投稿

2018/10/11 一部文章変更

*1:初めての記事なので一応書いておきますが、アニメ主題歌に限らずアニソン系アーティストや声優が歌う歌を包括してアニソンと呼んでいます。

*2:Cに対するツーファイブ。本来DとなるところDm(7)を挟むため若干変化が生まれる。Dがダイアトニックなのに対してDmがノンダイアトニックだから~とか言えばいいんだろうけど、用語を挟んで難しくしたくないというのがこのブログの1つのポリシーです。

*3:厳密にはDメロという方が正しいかもしれないが、このブログでは一貫してサビはサビとして別で扱い、A,B,C,...の流れには混ぜない。

*4:当ブログにおいて「落ちサビ」とは、「ラスサビの前の静かなサビ」を指します。有名どころで今思いついたので「only my railgun」のそれです。なお、「ラスサビ」はそのまま曲の最後のサビを指します。